グッドキャリアプロジェクトグッドキャリアプロジェクト

本サイトは厚生労働省の表彰事業「グッドキャリア企業アワード」を通じて、企業や働く方に自律的なキャリア形成について発信するためのサイトです。

大賞

【評価のポイント】

人材育成を経営基盤の一つに位置づけ、
“個”有の強みの獲得に向けた多彩な能力開発メニューを提供


  • 代表取締役社長
    清水 博

    経営者からのメッセージ

    生命保険事業はお客様と社会からの信頼の上に成り立っており、「人がすべて」であると考えています。この度、『人財価値向上プロジェクト』の各種取組が評価いただけたことを大変嬉しく思います。今後も多様な人材の多彩な活躍に向け、取り組んで参ります。
  • 企業概要

    ●事業概要:生命保険業免許に基づく保険の引受け、資産の運用、付随業務・その他業務
    ●業種:生命保険業
    ●所在地:大阪府大阪市
    ●従業員数:73,260人(男性7,169人/女性66,091人、うち非正規雇用7,129人)
    ●平均年齢:44.9歳
    ●創業年:1889年
  • キャリア形成支援担当者紹介

    ●キャリア形成支援の取組をして良かったこと
    「キャリア研修をきっかけに、自分が何をしたいのかを見つめ直し、上位職を目指すことにした」といった感想をもらったこと
    ●キャリア形成支援の取組で苦労したこと
    職種が多岐に亘る当社において、固定的な役割意識を越え、受け身でなく自らの意志で主体的に行動してもらうこと

    人材開発部 キャリア支援課長
    左から
    松尾 宏 担当年数:1年
    松本 和信 担当年数:4年
    原 光子 担当年数:3年

具体的な3つの取組

取組をはじめたきっかけとこれまでの経緯

人口減少やデジタル化の進展等、当社を取り巻く環境が複雑化・高度化する中で、長期に亘ってお客様に安心をお届けするためには、従業員の専門性の強化が重要であると認識しています。このため、一人ひとりが“個”有の強みを持ち、生涯に亘り活躍する逞しい人財に成ることを目指す『人財価値向上プロジェクト』を立ち上げ、「人財育成」「ワークスタイル変革」「ダイバーシティ推進」を柱とした各種取組を推進しています。

  • 一人ひとりがキャリアを自律的に
    考える機会を提供

    従業員のキャリア自律支援として、職務公募や社内インターン等の制度面の整備に加え、キャリアビジョン形成を後押しする様々な施策を行っています。例えば、全社運動として9~10月をキャリア月間とし、管理職向けのキャリア指導支援ツールの提供や、ベテラン層向けに自身の経験・スキルの活用を促す動画コンテンツの配信等を実施しています。

    また、キャリアの振返りや自らの強みを認識し、今後のキャリアビジョンや人生における活躍の場を見出すことを目的に、「キャリア研修」を実施しています。2018年度は40歳・50歳・54歳・59歳(定年前)の従業員650名を対象に、年齢・役職ごとに開催しています。

    これらのキャリア形成支援に関する取組は、国家資格「キャリアコンサルタント」を有した3名のキャリア支援課長が中心となり企画・運営を行っています。また、希望者に対しては個別にキャリア相談も実施しています。

  • 「いつでも、どこでも」を実現する自己研鑽支援

    働き方改革により捻出した時間を自己成長に活かすための支援として、能力開発プログラム「ニッセイアフタースクール」を展開しております。

    具体的には、早帰り日である水曜日の18時以降に社内外の講師を招き、自身が伸ばしたい専門性の強化に向けた「資格試験対策講座」や「ビジネススキル講座」、現業に捉われない世の中の先進事例を学ぶ「SDGs体験ゲーム」、親世代が子育ての悩みやキャリアビジョンを共有する「ワーパパ・ワーママセミナー」等、年間70種類以上の講座を開催しております。

    当プログラムは映像化しオンライン配信しているため、育休中の従業員や地方勤務者を含んだ全従業員が、過去開催分を含めた全コンテンツを視聴可能であり、「いつでも、どこでも」自身のスマホ等から即座に自己研鑽に取り組むことができます。

  • 輝く女性を支える育成体系の充実と
    職場風土づくり

    従業員の9割を女性が占める当社は女性の活躍がなくてはならない会社であり、中長期的な視点でキャリアビジョンを描き、実現するための支援を行っています。

    女性の活躍領域の拡大に向け、営業管理職登用への動機付けやスキルアップを目的とした「きらめき塾」や、若手から管理職層までの育成を体系化した「次世代女性リーダー育成プログラム(選抜研修・役員メンター運営等)」を実施しています。

    また、女性が長く働くための両立支援として、ガイドブックやオンラインセミナーを通じた情報提供を行い、産前・産後・育児期の各課題解決やキャリア意識の醸成を図っています。

    加えて、これらの取組を実効化するためには、ともに働く男性や管理職の意識改革が不可欠という課題認識のもと、「男性育休100%取得」の推進や「ニッセイ版イクボス」を通じた“4つのイクジ”に取り組み、一人ひとりの意欲・能力を最大限に発揮できる職場風土づくりを進めています。

取組の効果について

  • ワークライフマネジメントを実践する従業員が増加

    「ワーク」と「ライフ」のバランスを図るに留まらず、この2つをマネジメントすることを通じ、「ワーク」において生産性・効率性を高める働き方を追求し、それによる「ライフ」の時間の拡がりを自己成長につなげることで、より生産性の高い「ワーク」として還元する意識が定着しつつあります。

  • 前述の取組❶の効果について
    キャリアを「我が事」として考える従業員が増加

    年々キャリア月間運営の認知が広がり、2018年度はキャリアセミナー、キャリア相談等の受講者数が対前年2.67倍の790名に増加しました。また、定年前研修の受講後アンケートでは、再雇用を希望する59歳従業員の比率が、前年度比15ポイント増の82%に増加し、「現実的なキャリアビジョンを描けた」「人生100年時代での余生を見据え、今から行動に移したい」という声が多く見られました。

    加えて、あらゆる職種・階層の研修にキャリア形成支援に資するコンテンツを組み込み、2018年度は67研修、延べ7,297名が受講しました。今年度からは地方勤務者向けにWeb面談を導入し、キャリア形成支援の輪を全国に広げています。

  • 前述の取組❷の効果について
    “個”有の強み=専門性を持った従業員が増加

    資格試験対策講座の効果として、TOEIC対策講座の受験者平均点が150点増、FP2級対策講座の受験者合格率は一般合格率比15ポイント増の41%、消費生活アドバイザー資格の有資格者数は1,008名と企業別有資格者数で1位を記録しています(2019年4月時点)。

    また、従業員のマインドや組織・風土、職場環境等に関する意識実態調査(ES調査)においては、「今の仕事で自分の能力を十分に発揮できている」という質問項目へのポジティブ回答占率は、人財価値向上プロジェクト開始前の2015年度と比較して10ポイント増の56%と、専門性強化だけでなく、培った“個”有の強みを発揮できている実感も増大しています。

  • 前述の取組❸の効果について
    女性管理職の増加、多様性を受容する
    組織風土の浸透

    「次世代女性リーダー育成プログラム」において、管理職候補ならびに管理職の層づくりが進んだ結果、女性管理職数(比率)は799名(19.9%)と上昇基調にあります。

    また、「男性育休100%取得 6年連続達成」の取組をきっかけに、各職場においては育児だけでなく、介護・病気治療等を両立する仲間への配慮やサポートといった“お互い様意識”が広まってきています。

    前述の意識実態調査(ES調査)においても、「ダイバーシティ推進は、経営に良い影響があると思う」という質問項目へのポジティブ回答占率は、2015年度と比較して10ポイント増の77%となり、多様性を受容する組織風土が浸透しています。

今後の課題と展望

  • 「キャリアと人生を自ら切り拓く人材」を目指して

    今後の更なる環境変化を見据えると、これまで以上に「専門性の強化」および「より長く活躍するためのキャリア自律」が重要になると考えています。全従業員がプロフェッショナルとなることを成長目標とし、退職後の社会との共生・融和までも見据えた「人生100年時代のキャリアと人生を自ら切り拓く人材育成」をコンセプトに、今後も一層の「多様な人材の多彩な活躍」を支援し続けて参ります。

社員の声

  • Q1 自身のキャリアを考えるきっかけ(制度・出来事など)とは?
  • Q2 その後、取り組まれたことや起こった変化とは?
  • Q3 築いたスキルを今後どう活かしていくか、または将来ありたい姿とは?

  • 松本支社
    支社人材育成
    部長
    上杉 雅信

    2018年3月に60歳定年を迎え、定年後の再雇用制度である「エルダー職員」へ移行したことです。定年前の59歳の時に、キャリア研修として定年前研修を受講しました。エルダー職員について全国転勤型の職制が設けられることを知り、もともと定年後も働き続けたいと思っていたため、迷わず希望しました。

    60歳のタイミングで浜松支社から松本支社へ異動となりました。長年にわたって全国各地で勤務してきた経験から、それぞれの支社における取組の「差」がよく分かっていたので、その支社に合ったやり方を考え、同じ目標を持って働く職員の仕事に少しでも役立つことを考えていく意識が強くなったと思います。

    現役を続け、知識や経験を若手に受け継いでいきたいと思っています。長年経験した業務の進め方や行動を見て、気付いたことがあればすぐに声をかけるなど、自分が先輩方に教わったこと、経験したことを伝えることで、困難に直面している人が少しでも楽になり、ひいてはそれが職員やお客様に還元されればと考えています。


  • サービス
    サポートセンター
    (東京)
    課長
    山下 清香

    数年前に「次世代女性リーダー育成プログラム」の一環である「ステップアップ研修」に参加する機会を頂きました。それまでは、管理職になることに消極的でしたが、研修を通じて同じ管理職を目指す仲間ができたこと、役員や社長から直接語りかけいただいたことなどを通じて、管理職を目指す覚悟ができました。

    管理職になり、役員や社内外の管理職の方々と接する機会が増える中で、自分自身の知見の少なさを痛感しました。様々なジャンルの本を読んだり、社内の管理職向けセミナーや社外ネットワークへの参加など、知見を広げるための時間を持つように意識しています。

    自分自身が変化に積極的に対応していくとともに、自身の経験を後輩たちに伝え、一人でも多くの後輩がキャリアアップにチャレンジできるような環境を作っていきたいと思っています。


  • 法人市場第一部
    法人市場
    課長
    川戸 綾子

    新卒で営業職として入社後、社内でキャリア研修を受講する機会もあり、自然とキャリアアップへの意識は芽生えていました。その後、実際に販売スキルを活かした教育資料制作に携わる部署へ異動し、「自分は人に教えることが好きなんだ」と気づきました。異動することで視野が広がり、新しい自分に気づくきっかけとなりました。

    後輩育成のリーダーを任された時、研修等で自分が教えた知識で後輩が活躍することにやりがいを感じ、一層後輩育成への想いが強くなりました。また、自分自身をもっと成長させたいと思い、異業種交流会や地域のボランティアなど積極的に参加しています。幅広い経験が、仕事にも活かされていると感じます。

    今は目の前の後輩をお客様に信頼される「法人職域ファイナンシャルコーディネーター」に育てていきたいと日々邁進しています。この会社では様々なキャリアが選択できることを自ら実践して、今持っている自分の知識や経験を全て伝え、たくさんの後輩に私よりも早く・多くのキャリアを積んでほしいと願っています。


  • 支払サービス部
    副主任
    木原 可織

    事務をメインで行う業務職として入社以来、異なる職種の方と働くことも多く、幅広い領域に亘る知識や視座の高さに刺激を受けてきました。8年目の時に、地域限定の総合職へ職種変更のお話をいただいたことをきっかけにキャリアを改めて考え、より幅広いフィールドで経験を積み活躍したいと強く思い、挑戦を決めました。

    職種変更後は企画・開発業務に従事することが多くなり、働き方や必要なスキルの変化を感じています。将来のキャリアアップを意識しながら、階層別研修で自身に足りないスキルやコンピテンシーを明確にし、またそれらの強化を目的とした自己研鑽支援の研修への積極的な参加等、日々の業務に努めています。

    これまでの業務経験を通じ顧客対応力や支払の専門知識を習得してきましたが、将来的には部下を持つ立場になるため、社内研修等を活用してマネジメント力の伸長を図り、組織全体の成長にも貢献していきたいです。また、部内独自の研修や仕事の中で専門性をさらに強化し、会社における自身の強みを作りたいと考えています。

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